\(感情マークアップの新潮流)/

以前から、(笑)、\(^O^)/、もしくは絵文字を文末に付加して、文章に感情をマークアップする行為は広く行われていましたが、感情の適用範囲が読者の判断に委ねられる、という明らかな欠点がありました。しかし、皆さんご存知のように、本日、顔文字の"中"に文章を入れることによって、厳密に感情の適用範囲を指定するテクニックが広く知られるようになりました。

私自身は普段から一切の感情を殺して生活しているため、うまい例文を思いつきませんが、たとえば、「サンタウロスとか面白かったです(笑)」では伝わらなかったものが、「\(^サンタウロス^)/とか(TcおもしろかったですT)」では伝わるようになり、ネストや、結合順序に対する理解も広まれば、「(-_(^_サンタウロスとか^;)(@おもしろかった(/_です;)@;)-;)」といった文章も瞬時に解釈可能となるかもしれません。

しかし、私は、この適用方法が、あらたなギャップを生むかもしれないと考えています。私たちは、書いてあることを理解する際、ほんのわずかな間、視線をある個所へ固定します。これをFixationといいます。一度のFixationでは把握不可能なほどに長い文章へ新しい感情マークアップが適用された場合、私たちはそこに埋めこまれた話者の感情を把握できなくなります。