SPA!にヲタ芸の記事

今売りのSPA!('07/2/20)に『超保存版 大ブレイク中! [ヲタ芸]大研究』が載っていたので初購入。この号には『「友達セックス」なる考え方の登場で議論に激震! [男女の友情は成立するか]に異変アリ』という記事も載っていて、一瞬インターネットを読んでいるのかと思った。あと、SPA!は角括弧の使い方に特徴がある。
インターネットで旧仮名を遣っている人にはいやな人が多い、というイメージがあるように思える(僕は全くそんなこと思っていませんが)ので、事を穏便に済ますため、いままで現代仮名遣いであるところの「オタ芸」表記を使用してきましたが、SPA!でも「ヲタ芸」と表記されてるので以降はそれに倣うことにします。
ちなみに、ハロプロファンがいう"オタ"、"ヲタ"は、「愛すべきハロプロファン仲間」、あるいは、「自分よりも熱心な(ヲタ芸を打つような)ファン(層)」を揶揄するように指すのであって、元となった"オタク"とは意味的に完全に切り離されています。田中さんの熱心なファンのことを、れいなヲタ、れいにゃヲタと呼ぶ、書くことはあっても、れいなオタク、れいにゃヲタク、とは呼ばないし、そもそもオタク、ヲタクという単語を使わない。○○ヲタ、という言い方が便利なのは、コンサート会場などで知らない人のことを指示したい場合に、誰のヲタなのかは見ただけで判別出来るケースが結構多いので、「あそこの○○ヲタが面白い事してるから見てみ!」という風に使えるところです。
一般的にもハロプロファンはオタク層の本流とは到底言えないので、この記事の冒頭、

もはやひとつのカルチャーとして定着して久しいヲタク。

がちょっと引っかかる。ヲタ芸、は"ヲタクが打つ芸"ではなく、あくまで"ヲタが打つ芸"なのではないかと。まぁそんな違いはSPA!読者の方々にはどうでも良いことかもしれませんが……。
多分、ここで普通は「オタク」と表記すべきところを「ヲタク」と書いているのは「ヲタ芸」にあわせたからなんだろうと思うけど。それとも、中川さんによる定義に沿って書いているんだろうか。

2006年10月4日放送TBS「個人授業」において中川翔子が、「おたくは第1世代(1980年代)、オタクが第2世代(1990年代)、ヲタクが第3世代(2000年代)」と規定した。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/ヲタク

関係ないけど思い出したので書きますが、以前はてな界隈の集まりに顔を出した際、「現代思想に詳しいっぽい趣味嗜好の一環として、Berryz工房に詳しくなりたいのだけれども」的なことをいわれて、どこからその発想が出てくるのか、とか疑問に思ったんですが「嫌オタク流」(ISBN:4778310012)よんでたらその発想の元になったかもしれない一節を見つけた。P178

男のオタクは三次元だと声優に行きますね。モーニング娘。にすら行かないんですよ。たまに高偏差値オタクでBerryz工房[★192]あたりに行くマニアックな人はいるけど、オタクの間では「モーヲタ。(モーニング娘。オタク)はDQNの巣窟」という認識になっているんです。

[★192]は可愛いからついているのではなく、注釈の番号です。ここ読むとオタクとDQNの二項対立が見事に成立していないなぁ、とか、本当ベリヲタは娘ヲタより高偏差値オタクが有意に多いのだろうか、特にそういうイメージはない、とか思う。あと、「モーニング娘。オタク」を正確に略すと、「モー。オタ」になるのであって、「モーヲタ。」にはならないんじゃないかとか。モーヲタ。って表記は見たこと無いけどメジャーなんだろうか。
記事の内容は「FICE」というアイドルユニットの現場ヲタ芸を打っていらっしゃる三人のヲタの方が実演したヲタ芸を連続写真で解説したり、下に対談が乗っていたり、歴史が書いてあったりで8ページ。連続写真で解説されているヲタ芸OADからその三人が開発したものまで載っているので、知らないものもいくつかあった。「千手観音」は複数人が縦に並んで手を色々な方向に伸ばすことで、

「これは事前に練習が必要だけど、インパクトを狙うなら是非挑戦して欲しいな。例えば五人集まれば、後2人がマトリックス、真ん中2人がロマンス、一番前がかがんでロマンスをやるとかね。最終的に千手観音に見えればOK!」

とコメントがついてるんだけどヲタがどう頑張っても千手観音にはみえねぇだろ、とか。