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なんとかかんとか三ヶ月に渡り読み進めてきた「死霊」ですが、今日遂に一つの山場であるらしい五章まで読み終わりました。あまりのカッコよさに本気で興奮したのでPCの前に座っている事も出来ずに部屋をうろうろしてしまった。

では、はっきりと言ってしまうぜ。いいか、お前が窮極の革命の果たすべき最大否定の窮極の対象として、俺にまったく口を閉ざしつづけてきたのは、まぎれもない《自己自身》へ向きあった決定的な変容にほかならぬのだ。おお、お前の最後の武器である《意識=存在》こそは果たしてそれを自ら試みたのかな。ぷふい!

く。シビレル。<私>とはなにか?お前は考えた事があるのかね。

ほーれ、万象をその万象自体たらしめずひたすら前へ前へと異なった変容へ向ってつき動かすその自らに内在する満たされぬ力を端的に短くいえば、それは、あらゆる事物の変化の原動力、《自動律の不快》だ!

だ!!!

お前の総体とお前の《自分自身》はぴったりと重なってまったく同じ筈だったのが、その二つのものの同格、同質、同一のかたちは、実のところ、まことに覚つかなく、いいか、その重なり具合を徐々につきつめていくと、忽ち、どちらからも必ず何かがはみだしてしまうことになってしまうのだ! あっは、二つのものの同格、同質、同一性にまつわる怖ろしく深い深い罠!

埴谷さん、そこには決断者などいなく、そして《自分自身》など無いのです…。と僕は言いたい。

従って、よく憶えておいておくれ、驚くほど素朴な単一物質しか握っていなかった時の手からそのような自らの意思に反しても自ら変容しゆく独語宇宙が百億年の百億倍くらいのちっちゃな時空のあいだにつぎつぎと転がりでてくるとすると、たとえお前が無限の無限倍ほどのお前の最大の思考を働かせたとしても、花火宇宙から孤独宇宙にいたる単一の苦悩の過程も−−−−そして、あまりにも自らに満たされぬ無限の変容をつづけつづけるその無限宇宙の窮極のかたちもついにとうてい思い描けないのだ!

マルチバースですか。違いますか。思い描けず語りえないんでしょうか。そんな事を言ったら何も語りえないように思うのです。
なんか疲れてきた…。止め。五章はテンション高くて良いと思います。まじで。