まつり日記

5/29

通販でクロスバイク買って今日届いた。以前書いたか忘れたけど、アパートの隣家がとんでもないお祭りオタで、特に今回、先週末からの祭りは盛大に催されたみたいで、太鼓は叩く、笛は吹く、歌は唄うの大変な騒ぎだった。自転車はそんな祭りが終わったあと、夜九時くらいに到着したのでアパートの前で梱包とくのが辛かった……。祭りの後で気分の高揚した地元民たむろうなか、数年すんだだけで出て行く部外者が一人で自転車の梱包をとく、というのはわりとシュールな光景ですらあったと思う。まぁ、自転車に早く乗りたいというわくわく具合では密かに負けていなかったが……。
今までの自転車がかなり乗りにくいタイプだったのもあって、新しい自転車の乗り心地は最高だと感じられた。多摩川くらいまでだったら楽勝でいけそう(戻ってこれないけど)。普段リフティングなどをしている運河沿いを走ってみると、今日も漫才の練習をしている男性二人組がいた。というか、今日、はじめて漫才をしていることに気付いた。いままで、遠くに人が立って何かしゃべっているようだ、ということまでは分かっていたのだけど、近付くと黙ってしまうので、なにをやっているのか分からなかった。今回は、自転車という、歩行に比較して速度面で圧倒的な優位を誇る乗り物で挑んだので、黙る暇をあたえることなく接近することに成功した。そしたら、漫才の練習をしていた、ということが分かった。たかだか人が通りかかったくらいで黙ってしまうようなシャイな漫才師で良いのだろうか、と思ったけど、まぁそういうもんでもないのかもしれない。今日近付いたときはたまたま漫才の練習をしていたけど、他の時は何か別のことをしている可能性もあるわけだし。どんなことなのかは想像もつかないが……。

6/4

驚いたことに、あの騒ぎは祭り自体、祭りそのものではなく、祭りの練習だった。祭りの練習、といっても、祭りに参加しているつもりになってひとしきり呑んだり騒いだりしたあと、互いのお祭りらしくないところ、祭りの参加者としてふさわしくない態度や振る舞い(楽しそうにしていない、ずっと一人で脳をトレーニングしている、など)を指摘し合い、可及的速やかに改善していく、という意味の祭りの練習ではなく、祭りで披露する太鼓や笛やなんかの練習だった。のだ、ということがわかった。つまり、祭りの本番自体はまた別にあって、その本番では町を御輿が練り歩くなど、あまり本格的な祭りが体験出来ない街で育った僕にとっては不自然なくらいに祭りらしい祭りが繰り広げられるのです。部屋にいても色々な祭りの音が聞こえてくるのでアパートを出ると、どうみてもやりすぎなくらい、いなせな格好をした男性と女性(つまり、どちらか一方で構成されているわけではなかった)が沢山いたので、一刻も早くアパートから離れようと思った。一旦、二階の部屋に戻って自転車の空気入れを掴むと、駐輪場においてある、新しく購入した自転車に空気を入れようとした。しかし、駐輪場には何に使うのかまったく分からない木の箱がおいてあったり、あと、知らない犬がいて作業しにくかったので、自転車を担いで前の狭い路地に出ると、壁際には白くて名前が書いてある札みたいなものが沢山貼り付けてあって、というと何かとても気持ちの悪いものみたいだけどそうでもなく、たぶん祭りにお金を出した人の名前なんだと思うんだけど、それが壁際にあって、作業出来そうなところはその前しかなかった(それ以外の場所は男女で埋め尽くされていた)。仏式バルブがよくわからんので、しゃがみ込んでいると、あれは誰某の息子だとか白い札をみながら話す人がいたりして一刻も早く空気を入れ終わりたいんだけど、120PSIまでいれるのがあり得ないくらい大変で、僕の空気入れだと100PSIを越えたところからゲージが赤く塗られているんだけど、本当に120PSIまで空気を入れて良いのか、というか全体重をかけても110PSIくらいからは空気が入らないので、どうすればいいのか、ということを考えて、まぁ、110PSIでいいやと思ってとりあえずその場は離れた。普段使う狭い路地を進んでいくと御輿が追い越せない、戻るとよく分からない行列、コンビニ前にジャージで座り込む若者(もの凄い数)。御輿よりは行列の方が突破しやすそうだったので、間を通り抜けると後で凄い音がして、振り返ると御輿を担いでいる人が何人か倒れたらしく、御輿の棒が道路に当たった音だった。うずくまって泣きました。うずくまれません……。