mixiハロ系コミュ調査(4)

僕の言う純粋恋愛的な推しには「純粋推し」という名前が与えられました。純粋推しが、推しメンの推しメン性、推しメンが推しメン本人であるというその人性に由来する推しだ、と捉えると、対になる推しかたは「属性推し」です。また、「純粋推し」がある種の、とくに純粋恋愛志向を持つオタにとっては理想の推し形態であり、時としてそう装われる、ご都合ピュアの餌食になっているのではないか、と疑われてきた。そこで、そうした装いを剥ぎ取った、または、最初から持たない推しがあると想定され、それは「零度の推し」と呼ばれています。もちろん、偽りの「純粋推し」に対する忌避から「零度の推し」が生まれるわけではなく、というかそのような意図を持って発生をした、反動的な推しは到底零度とは言えないのであって、とにかくその発生にただ推す以外に余分な意図がまじらないことが零度の推しの条件です。上記三つのキーワードは僕が全て書いたわけではないので、この理解は正しくないかも知れませんが、語彙は使われることによって整理されていくのでこれらのキーワードを用いてどんどん推しについて考えていきたい。
純粋恋愛、というのもよく考えるとフィーリングで使っているとしかいいようのない謎ワードなので説明します。純粋な恋愛、という字面から意味を突き詰めていくとすぐに行き詰まることが予想されるので、外延からやっていきたいと思います。
「純粋恋愛志向な推し」から連想されるのは「マジヲタ」であり、マジヲタの推しこそが純粋推しであるとでも言えそうなくらいに近い。また、「マジヲタ」から連想される単語としては「必死系」があるが、「必死系」が「純粋恋愛志向」か? と言われるとそれは違う気がする。「必死系」はたんに行動の激しさからくるものだからかな、とおもいますが、死にそうな勢いでヲタ芸を打っている人のことは必死系と呼ばないので、やはり必死系と呼ばれるには切実さも必要なのであり、必死系はマジヲタに限られるのかもしれない。
その「マジヲタ」はおそらくモーヲタテキサイ(モーニング娘。オタクのテキストサイト)界隈に由来する言い方で、そこでは「テキサイ」←→「マジヲタ」という構図で使用されていた。「テキサイ」側から「マジヲタ」への侮蔑も含まれていたんでは無かろうか、と思われるし、「マジヲタ」が自称されることはあまり無い。あるとしても「不世出の美神 柴田あゆみマジヲタ必死系 干し芋干し夫の業務日報(爆)」などと自嘲気味に使用される。それでは、今もマジヲタであることがオタとして恥ずかしいことだと思われているかというと、そうではない、というか僕はモーヲタテキサイが盛んだった頃を知らないけれど当時もマジヲタという単語自体は別として、マジヲタ的な言動は堂々と為されていたのではないか。マジヲタ的な言動というのは、たとえば、メンバーに恥ずかしいと思われないような立派でオシャレなファンになろう、とか、一斉に同じ色のサイリウムを振ってメンバーに喜んで貰おう、とか、モーヲタリーダーとしてモーニング娘。ファンへ向けたポジティブなメッセージを発信していこう、など、ベースにファンがなにかをしたらメンバーが喜ぶのではないか、良い影響を与えられるのではないか、という発想がある。この、相互に影響を与えられるはずだ、可能性がある、と考えるのが純粋恋愛志向の恋愛志向たる所以です。ではどこが純粋なのかというと、その点については明日以降に説明します。