ハンドルと怒りについて

実名から得られる信頼性よりも、同じハンドル(実名含む)を一定期間使い続けることによって生じる怒りの方が身近な問題なので、もっと考えた方が良いのではないか? という問題提起をしたい。
2ch式の、レス番号で個人を識別するやり方が最高にイカスのは、スレッドが止まると同時に個人が識別不可能になるので怨恨を永く持ち続ける危険性が0であるところです。固定ハンドルに対して名無しになるよう圧力がかかるのは、「頼むからこれ以上、俺にお前を憎ませないでくれ!」という魂の叫びだと思う。識別できない名無しを憎むのは不可能なので、あとはもう名無し全体をひとまとまりに嫌うしかない。
簡単なことで他人を嫌いになりがちな人にとっては、名無しさんが基本となる状態は指向性の反感が育ちにくく、過ごしやすい。その点、はてなは最悪であり、idが全てのサービスを貫いているので、ダイアリ憎けりゃアンテナまで憎い、という事態になりがち。ただ、ダイアリは好きなものだけ決めて見れば済む話*1だったのが、ブックマークの登場により、事態が悪化した。ブックマークの登場以来、僕を含む、嫌いた我リヤは日々腹の立つブクマコメントを探索・発見 > IDを記憶、以後IDを見ただけで怒りが再発しているのではないか。ブックマークコメントを嫌う人がいるのは、内容自体もあるけれども、完全に個人が識別可能である、というシステムの所為でもある。極端な話、一度感じの悪いコメントを見て反感を抱いたら、以降はいくらでも嫌味な方向に解釈できるので簡単に嫌い、みんな嫌い、大嫌い!! となりかねない。一言コメント + 完全な個体識別 + 狭い界隈。匿名で憂さを晴らすことも出来ない。はてなブックマークは恐ろしい憎悪育成装置やで……。
とは言いつつも、平板な日常より感情に起伏のある毎日の方が楽しいに決まっており、そもそもブックマークだって見たくなきゃ見ないで済む話、毎日[揉め事]タグで検索かけてるのは爽快な揉め事を期待しているからに他ならない。個人を識別可能な揉め事はそうでない揉め事に比べてガチ感が段違い。願わくば、ブクマコメントで反応を伺い、その後ダイアリで正式にガチッと来いや、と斬り合うのが礼儀として成立せんことを。いじめはかっこわるい。加えて、ネガティヴブックマークが陰口だとしたら、それは更に悪いことに、わざと聞こえるように言ってる陰口、なんだぜっ!と言うことを書くとかなりいまさら感が! ありありだが。

*1:mixiだったらマイミク切れば済む話