ハロプロ商法に関して(2)

幼い頃に何か不幸なことがあり字を習うことが出来なかったので大人になってから努力して字を書けるようにしたのではないか、と思わせるような筆致でその振込用紙には住所や氏名が綴ってあり、振込金額は1万7000円。驚くべき事に、それは、たった一月の、一回の販売で彼がDVDを購入するために使った金額です。これだけの金があれば、いったい何人の人を河川失明から救えるだろうか、と私は思いました。今度、ライオンズクラブでくわしく聞いてみよう。河川失明症は、肥沃な川のそばに生息する黒いブユに噛まれることで伝染する病気です。私は、獅子の頭と人間の体(頭は体に含まれないので)を持つ巨漢が、河川失明症について、また、どのようにかして集められたお金がいかな経路をたどっていろいろな人のために役立てられるのか丁寧に説明してくれるところを想像しました。獣ののどをもつ彼の発音はひどく不明瞭で、私は彼に悪いと思いながらも退屈さを隠しきれず大きな伸びをしてしまいました。良く聞き取れなかったし、元々そんなに興味がないからです。私の不誠実な態度に激昂した彼は二度と目もあわせたくないと宣言して私との交友関係を絶交します。その後、いろいろなハンディキャップに屈することなく巨大な悪を打ち倒すことになるわけですが……。
実際、青封筒一回で17000円はどう考えてもおかしい。私が今まで平気で写真を話の種に出来たのは自分がそれに魅入られていなかったせいです。そのことを若干誇りに思っていたという点も否定することは出来ないですが、しかし、DVDはどうしても買ってしまう。今回も、どう考えても買わなければならないだろうと思われる物しか買わなかったのにこの金額になってしまった。そして、もっと恐ろしいのは、今後DVDのラインナップがどうも写真と同じ道を辿りそうなことです。
私が持つDVDのナンバリングを見る限りでは、ツアー毎にDVDが発売されるようになったのは一昨年末。実際にはDVDパンフレットとしてその前から発売されていたようです。今までは一ツアーに付き一枚という原則はおそらくずっと守られていたのに、今回のBerryz工房ツアーではついに一ツアーに二枚のDVDが配備されました。そして恐ろしい、あのスポフェスDVD!! DVDセット44枚組とか、普通に聞いたことがない。全米で多くの人が見て大いに泣いて驚いたという"24"というドラマはリアルタイムスケールで24時間を描いているそうですが。スポフェスDVDは明らかにそれより全然凄い。イベント自体は8時間程度なのに、DVDは45分 X 44枚で、33時間にも及ぶわけです。かつてこれほどまでに濃密に記録された8時間があったでしょうか。これをセットで買って全部見る人はいるのか。わりとリアルな推測として、これからハロプロのコンサートツアーでは会場限定DVDや日替わりDVDが発売されるだろうし、買うまで誰が入っているかわからないトレーディングDVDも発売されるだろうし、そのうちバスツアー全部セット、ハワイツアー全部セットとかも販売されると思う。ハワイツアーに全部参加すると集合写真がもらえるとかそういう奴。この話は日記に凄い書きたかったのに実際書き出すと義務みたいに思えたので不思議でした。書けて良かったです。