音楽の感想

小野リサが好きな20代後半の女性、と聞いただけで、私はある程度明確な人物像を描く事が出来る。それは私の勝手な思い込みを元に描いているだけで、実態とはかけ離れているのかもしれないが、それでも音楽の嗜好とその人の生活、音楽以外の趣味、好きな異性のタイプまで含んで私のなかでは連なって記憶されている。小野リサを好きな女性は多分髪が長くて、背も高くて周りからはおしゃれでちょっと面白い女性だと思われているんだけれども、私は彼女を目の前にすると殆どまともに喋る事も出来ない。
同じような事は多かれ少なかれ他の嗜好でも言えて、例えばダウンタウンの松本さんをまっちゃんと呼ぶ人とはそれだけで仲良くなれないような気がしてしまう。僕はダウンタウンさんを殆ど見た事が無いのでこれは純粋に思い込み。逆に、爆笑問題と、伊集院光が好きな人とは仲良くなれそう。本の趣味になるとこれはもっと明確で、クーロン黒沢が大好きな人だったらそれだけで何時間かは語り合えるだろう。
ただ、書籍とは違って、音楽はその中に殆ど思想を含んでいない。今はロックを聴いてるからって反体制を気取ってる人だ等とは全く思われない。EminemでもRage Against the Machineでも、歌詞の内容まで意識して聞き、それに共感を持ってる人なんて極少数である。意識せずに歌詞を聞き取れる日本の曲でも、それは同じではないだろうか。
私は自分の部屋にいる間はほぼ常に音楽を流しているけれど、音楽を「本当に」好きなわけではないと思う。つまり、スピーカーから流れてくる音だけでは、それが好きなのか嫌いなのかを述べることすら出来なくて、私の頭の中にあるその他諸々のイメージ、例えば、それを演奏している人たちについてのイメージ、とくっついて初めてそれに対して何らかの判断を下す事が出来る。私が今好きな音楽、というのも、だから、その音だけではなくてその周辺にある様々な印象が好き、もしくはそれに好きになりたい、という思惑の下に成り立っている。私はドラムンベースを好んで聞いているけれど、もしこの世に河内音頭ポンチャックしかなかったら喜んでポンチャックを愛聴していただろうし、ポンチャックすらなかったら、河内音頭を口ずさんでいると思う。
つまり、音楽の趣味というのは、その音楽の音としての性質とも、歌詞の内容とも関係なく、その周辺のイメージによって決定されている部分が大きいのではないだろうか。だからこそ逆に音楽の嗜好は自己紹介として大きな意味を持つのだ。
私は音楽について文章で語るという事に殆ど何の興味も、意味も感じないけれど、ただその人の嗜好を端的に表現する用途には有用であると思う。そういう訳なので、これからメタモで聞いた音楽の感想を書きますが、その程度の人間が書いてるものだと思ってください。no music, no lifeではない人。

  • DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN
  • 名前が長い。JAZZ。かっこいい。リキッド等でライブやってるらしいので見にいきたい。
  • KAORU INOUE
  • CHARI CHARIの人。タオルを頭に巻いていた。
  • VOORDOMS
  • すげぇ凄い。実は見るの初めてでした(EYEさんのDJも見たこと無い)。驚愕した。ニヤニヤしながら見てた。この辺で既にかなり疲れる。
  • MERZBOW
  • ノイズ系だと聞いていたんだけど、ノイズ系がなんなのかわからないので。凄いノイズだった。ガーギャーーーーガーーーギュワワーーーーーみたいな。後で一応ボン、ボワーというリズムがノイズとは別にあるんだけれども、全く踊れるものではないし、正直理解できませんでした。でも寝転んで聞いてると気持ちいいような気がしてくるんだけど、それも怪しい。
  • DJ KENTARO
  • どっかのコンテストで最年少で優勝したそうで、スクラッチ等のテクニックが凄い人。凄かった。レコードも自力で回りたいと思うよ。昔思い描いてたDJってああいう人。
  • BOOM BOOM SATELLITES
  • カッコよかったです。前に見た時はあんなにアクティブじゃなかったような。何かあったんでしょうか。心配です。
  • DJ KLOCK
  • 気持ちいいと思います。
  • GREEN VELVET
  • GREEN VELVET名義だけど、普通にDJしてたそうで。この辺テントで寝てました…一番楽しみにしてた癖に。

三時から六時まで寝て、その後また十時くらいまでふらふらしてたんだけど、記憶が曖昧で誰がなにやら思い出せないのでこれで終わりです。
去年はダブが多かったようなイメージがあったんだけど、今年はライヴが多かった。妻は、「天気が良くてよかったわね」といってました。