年二回の出欠確認について

年に二回、全社員が貸し公会堂に集結して半期の目標やらについて社長さん等から話を聞くイベントが開催されています。僕としては半期の目標よりも、四月の組織改編で新しく上司になったかたが家庭の事情とやらでいまだ一度も出社していないことの方が興味深いし、詳しく説明してほしいとも願っているのですが、そんな事は教えてくれないので例年どおり名前だけ書いて即座に帰宅しようと考えていました。ところが、名前を書くだけの冠婚葬祭式出欠確認では僕のようにカジュアルなさぼりを行う人間が毎年大量発生するということで出欠確認の厳格化が告知されまして、まず各社員に特殊な用紙を配り、それに名前を書いて提出するんだそうです。こりゃだめだ、最低でも開始時と終了時は会場に居なきゃ出席してなかったのがばれると思い、諦め気味に会場入りしたのですが、配布→回収はイベント開始時にまとめて行われるので、今までどおり最初だけ会場に居れば問題ありませんでした。
それならということで、用紙を提出した後、例年のごとくに桜を愛でながら秋葉原によったりしてから電車で帰宅したのですが、家の近くまで戻ったところで、何故、記名方式をやめて紙配布方式に変えたのか、が急に気になってきました。手間が増えるばかりでさぼり抑止力についてはまったく変わりがありません。配布をイベント開始前、回収をイベント終了後に行うだけでもっと高い効果をあげることが出来るのに、なんでそうしなかったんかなぁ、と考えているうちに気付きましたが、これは、終了時に記名済みの紙をもう一度配布することで、途中退場した連中をいぶりだす作戦じゃないのか、つまり記名した紙を提出しているのに、それが再配布後も残っているということは紙を提出しただけで帰ったということであり、会社側を騙そうという意思がある分、最初から欠席するよりも性根の悪い人間である、ということで重罪人として厳しく処罰されるんじゃないか、会社側も悪質なことしよるなぁ、と思い、怒られるのだけは嫌なので最終的にはタクシーまで使って時間内に会場まで戻りました。なんとか間に合って、終了直後の会場に入ったものの、中ではもう一度用紙を配るなどということは行われておらず、後輩に聞いてもあの紙は回収したっきりどうなったかもわからない、ということでした。
結局、何故紙配布方式に変更されたのかはわからなかったし、会場に戻る必要も全然無かったのですが、それでも人を疑心暗鬼に追い込み見事に出席させる手腕は鮮やかやったわぁ、してやられた、と思った(出席してないけど)のでそういう意味不明な行動で人心をコントロールする手法は身につける必要があるな、と思いました。