あくたがわの途中経過

今年のを読む前に過去十年分を勉強しようと決意し、今日十一冊目を読み終わったので丁度半分。折り返し地点です。僕はあまり小説が好きでなく、たまにSFを読むか、あるいは、読まないか、のギリギリ線上に居るような人間で、だから、読み出す前は恐らく数冊で嫌になって止めてしまうだろう、と思っていたんだけど、あくたがわ賞受賞作は面白く、かつ、僕の好むようなSFよりも圧倒的に短いため、毎日毎日少しづつ読んでも結構楽しい。でも、この"楽しい"には、頑張って読んだんだから楽しかったに違いない、楽しかった事にしたい、という心作用が影響している可能性も高く、難しいところです。まぁでもそのような影響はあったとしても大体一様に作用するはずで、受賞作同士の比較なら素直に言えるはず、つまんなかったのは、蛇を踏む、と、日蝕日蝕は漢字が難しくてすらすら読めないのと、全然なんだかわからないのが良くない。蛇を踏む、は前知識ではかなり面白いほうに分類していただけに、つまらなく感じてショックでした。僕は今回すべて単行本で買い揃えているので、受賞作だけではなく、同時に収録されているものを二篇、三篇読んでいて、川上さんのも三作読んだんだけど、面白みが分かりませんでした。
面白かったのは、 蔭の棲みか、で、これは凄い嫌な気分になってしまう所が良かったです!受賞作よりも、一緒に収録されている、おっぱい、の方が酷く、これの主人公夫婦はどちらも最悪に僕の嫌いなタイプの人、関係、で、美花も自身満々な所が嫌で、強いて言えば先生はいいかも、でもああいう凝り固まったようになるくらいなら、まだ夫妻の方がいい!という感じで、絶対結婚はしないでおこう、と改めて思った。僕は結婚に全く良いイメージを持っておらず、これに出てくるような夫婦か、或は相互に依存してしまうような夫婦しか想像できないので、全く結婚したくありません。が、そう言うと割と不思議がられるので、本当に皆結婚したいのだろうか?というのをいつも疑問に思います。努力とか意識の持ち方でどうにでもなるのかも知れませんが、僕は無理そうです。
しょっぱいドライヴ、も嫌な気分になるのですが、そのまま嫌な気分が優る感じであり、ちょっと、ほんともっとなんか、ないの?と思いました。
適当な感想ですいません…。本当はもっと他人の噂話に興じるように登場人物について思った事などを書きたいと思っていたのですが、やっぱり作者に意識が向いてしまうので不思議です。続けて二篇読んだりすると、全部それになってしまうので、著者名もタイトルも隠して読んでみたいなぁ、などという無闇なピュア指向をしてしまいますが、これはもうそういう問題ではなく全部隠しても同じではないかと思いました。作者名まで隠してしまうと、もう何を手がかりに次に読むものを決めたらいいのかわからないし、僕は例えばハリーポッターを読んでいる時にJKローリングさんの事など全く頭に思い浮かばないですよ。もしも、ハリーポッターの作者が落合信彦さんだったら、物凄く吃驚するだろうけどそれでも多分普通に読めるのではないか、わかんないけど…、と思うので、これはもう文章に潜む問題で、だから不可避でARIあのようなことをのたまい大変申し訳ありませんでした。