今日行ったわけではないです

人体の不思議展を見てきた。死体も匂いが無く乾いて単色だと全然気味が悪かったり怖かったりはしない。印象に残ったのは、標本が遠くへ向ってジャンプする直前の姿勢をとっている「跳躍する人」と、受精からの経過時間順に並べられた胎児の標本。私は一つ目の部屋でいきなり死体に飽きてしまったのでそれからは主に人体の不思議を目の前にして驚愕する人たちの観察をして過ごした。全体に女性の方が熱心に見ていたように思う。検体さんの陰茎を指差して「小さい…クスクス」と笑う女性二人組を計四回見掛けた。やる気が無いときは皆そんなもんだよね、と心の中で彼の冥福を祈っておいた。
男は全体にテンションが低いような感じがしたけれども、なぜか死体を目の前にして異常に興奮、子供に返ってしまう人が何割か居るようで、脳の標本を指差して「(右脳と左脳が)すごいはっきり割れてる!!すごいはっきり割れてる!!」と叫んでる人なんかは面白かった。出口付近には床に座り込んで漫画を読んでいる父親、その隣でゲームボーイに興じる息子、などが発見され、おまえらの方が不思議だよ!と思った。