6/2に開催されたPJCS 2024でポケモンユナイト3年目の競技シーンが終了しました。大会の実況を聞いても、この選手は一年目から活躍している、このチームは去年から出てきた、など、選手が登場した世代、また世代の交代を意識することが増えています。実際、この三年でどのくらい選手が入れ替わったのかを調べてみました。
対象の大会
調査の対象は、ポケモンユナイト公式が開催した、以下の大会群とします。
年によって開催される時期、形式が異なりますが、年末にかけて行われるWinter Tournamentと、6月に決勝が行われるWCS予選の2つが大きな大会になります。
時期 | 分類 | 大会数 | 平均参加人数 |
---|---|---|---|
'21 9/19 | 第0回公式オンライン | 1 | 1,460 |
'21 12/4 〜 '22 2/6 | Winter Tournament 2022 | 6 | 2,554 |
'22 2/26 〜 '22 6/19 | WCS予選 2022 | 5 | 825 |
'22 11/12 〜 '22 12/18 | Winter Tournament 2023 | 4 | 1,234 |
'23 4/9 〜 '23 6/10 | WCS予選 2023 | 6 | 692 |
'23 11/5 〜 '23 11/12 | Winter Tournament 2024 | 2 | 1,297 |
'24 3/30 〜 '24 5/12 | WCS予選 2024 | 3 | 1,098 |
第0回公式オンライン以外は、これらの大会開催後に決勝大会を行っていますが、そちらは確実に参加者が重複しているため、予選に当たるオープン大会の参加者のみをカウントしています。
毎年、Winter Tournamentのほうが、WCS予選より参加者数が多いですが、これの理由はよくわかりません。大会の格としてはそれほど変わらないように見えるので、学生にとっては特にですが、生活に変化の多い4月をまたぐWCS予選より、冬にまとめて行われるWinter Tournamentのほうが参加しやすいのかもしれません。
参加者の分類
大会参加者を、初めて大会に参加した時期により、6つに分類します。この分類に関しては、上記の大会以外の、カジュアル大会、非公式大会を含んでいます。
ポケモンユナイトのリリースが'21 7/21なので、それ以降を12月末、6月末を区切りとして分類しています。
海外で開催された大会については除き、自分が収集している大会全ての参加者での比率を示すと以下のようになります。
大会初参加時期 | 人数 |
---|---|
'21以前 | 4,711 |
'22上期 | 9,194 |
'22下期 | 4,043 |
'23上期 | 3,349 |
'23下期 | 2,504 |
'24以降 | 1,391 |
各大会の参加者
各大会の参加者を、初参加時期別に分類した表です。
大会 | 21以前 | 22上期 | 22下期 | 23上期 | 23下期 | 24以降 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第0回公式大会 | 1460 | 1460 | |||||
Winter Tournament 2022 予選 | 3303 | 4371 | 7674 | ||||
WCS 2022 予選 | 693 | 1629 | 2322 | ||||
Winter Tournament 2023 予選 | 296 | 686 | 1460 | 2442 | |||
WCS 2023 予選 | 247 | 511 | 451 | 739 | 1948 | ||
Winter Tournament 2024 予選 | 186 | 391 | 321 | 303 | 650 | 1851 | |
WCS 2024 予選 | 168 | 368 | 298 | 300 | 248 | 627 | 2009 |
縦に見ると、ある時期に大会参加を始めたプレイヤーが、どう変化していったかを追えます。'21年、リリース開始年に参加し始めたプレイヤーは、今年のWCS予選にも168人参加しています。最初のWinter Tournamentには3,300人ほど参加していたので、5%ほど残っています。
横に見ると、ある大会の参加者が、どの時期に大会に参加し始めたのか、を読めます。最新のWCS 2024予選では、'24以降に参加し始めた層が一番多いものの、それ以前に始めたプレイヤーも多く存在しているのがわかります。
一年目のWinter Tournamentの参加者が多すぎますが、それ以降は、既存参加者の減少を補うように新規にプレイヤーが参加しているように見えます。
このグラフは、スタックせずに、各時期からの参加者数の変化を描いています。どの時期に始めた層も、最初が一番多く、一年目は急激に、その後は緩やかに減少していきます。
各大会の上位入賞者
次の表は、各大会の上位(Top 8)チームのメンバーが、いつ大会参加し始めたかの表です。
1大会でTop 8に残るプレイヤーは 8 x 5 = 40人ですが、複数大会のTop 8プレイヤーから、重複を取り除いているため、大会数 x 40人にはなっていません。
大会 | 21以前 | 22上期 | 22下期 | 23上期 | 23下期 | 24以降 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第0回公式大会 | 42 | 42 | |||||
Winter Tournament 2022 予選 | 141 | 65 | 206 | ||||
WCS 2022 予選 | 71 | 39 | 110 | ||||
Winter Tournament 2023 予選 | 37 | 50 | 61 | 148 | |||
WCS 2023 予選 | 63 | 60 | 36 | 28 | 187 | ||
Winter Tournament 2024 予選 | 19 | 25 | 16 | 6 | 11 | 77 | |
WCS 2024 予選 | 22 | 34 | 19 | 12 | 8 | 6 | 101 |
先の表と見比べると、どの層がTop 8に多く残っているかがわかります。
WCS 2024 予選において、'21以前のプレイヤーは、168人参加し、22人がTop 8に残っているので、13%にあたります。'24以降のプレイヤーだと、627人が参加し、6人がTop 8に残っているので、1%です。当然のような気もしますが、古くから大会に参加しているプレイヤーの方が、良い結果を残しているようです。
参加者数に比べると、歴の長いプレイヤーを上位を占める傾向が強く、WCS 2024 予選でも、半数以上が、'22上期まで(リリース一年目)までに大会参戦を始めたプレイヤーです。
上位入賞者の初上位入賞時期
最後に、 大会を観戦している人の視点に近いものを調べるために、 各大会の上位入賞者が、「初めてTop 8に入賞した時期」を基準に分類してみました。
大会 | 21以前 | 22上期 | 22下期 | 23上期 | 23下期 | 24以降 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第0回公式大会 | 42 | 42 | |||||
Winter Tournament 2022 予選 | 104 | 102 | 206 | ||||
WCS 2022 予選 | 41 | 69 | 110 | ||||
Winter Tournament 2023 予選 | 22 | 34 | 92 | 148 | |||
WCS 2023 予選 | 35 | 56 | 41 | 55 | 187 | ||
Winter Tournament 2024 予選 | 10 | 22 | 18 | 13 | 14 | 77 | |
WCS 2024 予選 | 13 | 24 | 27 | 20 | 8 | 9 | 101 |
WCS 2024 予選で、過去にTop 8に入賞したことがなかった人は9名です。この中には、プレイヤー名を変えるなどしたために自分が追跡できていないプレイヤーも含まれているであろうことを考えると、WCS 2024 予選でTop 8に残ったのはほとんどは、すでに実績を持つプレイヤーであったと言えそうです。