バク天について(2)

面白い、と書くだけでは僕がいつも心の中で罵倒している本のタイトルを並べたリストを置くブログ、と同列になってしまうので、「爆笑問題のバク天!」の面白さについて少し書きたいと思います。
爆笑問題のバク天!」は基本的には投稿番組で、視聴者から送られてきた葉書を元に映像を作成して、それを出演者が紹介する、という形態を取っています。これらの映像も勿論面白いのですが、僕が好きなのは映像の合間合間で太田光さんがそれはもう奔放に好き勝手なことをする、所です。
先週の放送で言えば、まず、ビーバップハイスクールを話題にあつかった投稿映像が紹介されました。映像を紹介した後、会場は暗転し何を言っているのかわからない伝統的不良スタイルの外人が多数乱入してきて、良い不良になった太田さんとちょっとしたコントを繰り広げます。最後は太田光さんのリーゼントと、外人のリーゼントをピンボール板のフリッパーに見立てた仮装大賞の採点が始まり、合格した太田さん、外人、子供たちは大喜びする、という落ちです。
つまりこれは普通の番組の進行中に突如コントが始まっているわけですが、重要なのは太田さんはあくまで太田さんであり、コントとしてキャラクターを演じているわけではない、ということです(いや、勿論演じているわけですが、コントに入る手続きを踏んでいないので、コントではなくあくまでおかしな事をする大人です)。これがコント番組ならば、バラエティ番組に出演している自分 > コントのキャラクターを演じている自分、という二つの階層を降りなければいけないのですが、太田さんはバラエティ番組の階層に留まったまま訳のわからない騒ぎを繰り広げるのであり、そこが面白いかなぁ、と思います。
これを押し進めるなら、バラエティ番組より更に上である日常でコントを繰り広げる、のがいいのですがそれは無理なので、より、真っ当な行動が求められるはずのドラマの中でこてこてのコントをやると良い、と思いました。超素人考えですいません……。