怒り日記

考えているのは、パンクス(僕)は今何を歌うべきなのかということ、そして、僕は知らず知らずのうちにクソッタレなファッション日記を書いてしまっているのではないかという事です。
パンクは怒りを叫べばいいらしいので僕としては<iPod>か投票について歌えばいいのだろうとも思うのですが、<iPod>や投票については一度も賛意を表明するリファやコメントを貰っていません。世に媚びるわけではないですが、プロ志向である以上、誰にも支持されないのでは道が拓けません。もっと世の人に支持されつつ一方ではまた逆にその歌自体が新たな怒りの渦を生むような怒りを見せつけたいです。或はそのような怒りの種を明確に見出せないクソッタレな構造に対する怒りを歌います。これを新本格パンクと名付けたいです。
もう一つはファッション日記です。ファッション日記というのはおしゃれな日記という意味ではなく、人に良い自分を見せるために書いている、本当の日記じゃない日記のことです。日記を書いていなかったら決して読まないだろう本を読んで感想を書いてみたり、その日読んだ、買った本の題名を書いてみたり、新しく出来た本屋に行った事を書いてみたり、或は無くなってしまった本屋について嘆く日記です。同様に、日記を書いていなかったら決して聴かなかっただろう音楽を聴いて感想を書いてみたり、その日聞いた、買ったCDのタイトルを書いてみたり、新しく出来たレコード屋に行った事を書いてみたり、或は消えてしまったレコード屋について嘆く事です。もしくは日記を書いていなかったら決してしなかった観劇……ミルクについて嘆いたり。以上はとても極端な例ですけど、他にも、例えば実勢以上のナイーヴさをアピールしたり、お笑い芸人を詰まらないとけなしてみたり、百の質問に答えたり、キャラクター占いを通して間接的に自分の性格を書いたり、ジーコ監督の悪口を書いてみたり、とにかく! 何もかも、が、です!! 自らの駄目を嘆くという事は自分の理想がそれ以上であるという事を示すポーズ、ファッションです! ファッション日記についてはもう何処まで疑ってもキリがありません。なにも他人の日記だけではなく、自分の日記がファッション日記になっているかどうかだって本当にはわからないものです。僕は確実に幾つかのファッション日記を書いてしまっています。普段だったら絶対読まない本を何冊も読んでそれを日記に書いてしまったし、犯罪行為を含むやんちゃな思い出話を創作したり、行ってもいない旅行について書いたりしてしまいました。でも大部分はファッション日記なのか、そうでない本当の日記なのか判然としないものばかりです。なにかを書かないことによって日記全体がファッション性を帯びてしまうことだってあります。
世の中にはファッション日記が極端に多い時期と、全然ファッション日記が目に付かない時期があるなぁ、とあなたがもし思っているとしたら、それはファッション日記が増えたり減ったりしているのではなくて、あなたのココロの調子が良かったり悪かったりしているだけですよ! 調子がいいときにファッション日記が多く見える人と、逆の人がいるでしょうけどね。そう、僕は今とても調子が悪いのかもしれません。世の中の日記がすべてファッション日記に見えます。当面はパンク問題よりもこちらの方が差し迫った問題です。明日までにこれは絶対にファッション日記じゃないといえる日記の書き方を考えます。是非みなさんも考えてみてください。