エディについて(4)
なかさきさん推しとしてなら、写真を買う、身に纏う、イベントに行く、名前を叫ぶ、手紙を書く、などの形で自在に推力を発揮できますが、職場でそういったことをするわけにはいかないので無駄に推力がたまります。もしも職場で使っている名刺に全然関係ない違う部署の人間が写っていたら大きな混乱を招くに違いありません。本人の写真だったとしても若干違和感がありますが……。
ハロオタ文化は推力発揮の多彩さにかけてはあきらかに他の文化を圧倒していて、僕の職場なんかは文化的に言って不毛の地です。みだりに推しメンの名を口にすることも許されない。しかし、それはどちらかというとハロオタ文化の方が特殊なのであり、他にそのようなことが許されそうなのは修学旅行の夜くらいです。そういう意味ではハロオタは永遠に修学旅行中です。
僕は中高一貫の男子校出身なので上の<修学旅行>は記号的な意味で使いました。実体験としてはそのようなことを経験していません。男子校の修学旅行ではクラスの誰々がかわいい、というような話は一切しません。基本的には毎晩鉄拳をやります。どのクラスにも一人くらい、どんなテレビにでも魔法のようにプレステを繋げてしまう凄い奴がいて、徹夜で対戦します。そして一度転ばされると二度と起きあがれないのでハメだと言ってキレる。