アイドル道徳について(2)
通常はアイドルファンも常識で捉えられる範疇を軽々と逸脱したりしないのであって、昨日述べたような事情は対立が発生することまで含めて極々あたりまえの展開だと思います。Wikipediaから適当に拾ってきた単語を繋げて書いたので意味不明な部分があったかもしれません。常に明快な文章を書きたいと思っています。行為功利主義と規則功利主義の違いが僕は大好きなので説明します。
行為功利主義は、個々の行為について幸福量の計算をして善悪を評価します。が、実際にはもちろんそのようなことはコスト的に不可能です。一々善悪を判断してから行動する必要はないですが、善悪について他人と評価を共有するのに多大なコストが必要となる、もしくは不可能になってしまいます。規則功利主義では、幸福量の計算を行為に対してではなく、規則に対して行います。"どのような規則を制定し、全員がそれに従えば幸福量が最大になる(不幸が最少になる)か"を考える。行為については、まず規則に沿っているかどうかを重視する。
オタ芸に適用するとこうなります。とりあえず、通常打たれているオタ芸は迷惑千万なものだとここでは仮定します。行為功利主義に沿って捉えると、オタ芸が通常は完全に迷惑でしかないものであったとしても、特殊なケースでは善い行為でありえる、たとえば、最後列へ逆ドリームして無言・無音、誰からも見られないように行うオタ芸であるとか、あまりにもオタ芸に対する才能に恵まれているためそれをみた他人が全員勇気づけられてしまうようなオタ芸は善いオタ芸です。
規則功利主義ではまず"オタ芸を自由に打ってよい"という規則(規則ではないが……)と、"オタ芸は打っちゃダメ"という規則が制定された場合を比較して、この場合はオタ芸が迷惑であるという前提に従い、"オタ芸は打っちゃダメ"という規則を選択する。どんな素晴らしいオタ芸も規則に反しているので、もちろん打ってはなりません。オタ芸を打つことで命が助かる少年が居たとしても打ってはならない。
法律は規則功利主義的に制定され運用されているし、日常生活でのマナーは行為功利主義寄りで運用されているなぁ、と思いますが、寄りと言うだけで完全にどっち、ではない。あとこの説明はWikipediaと食い違うのでかなり怪しい。