人間の本性を考えるについて(4)
ドラゴンクエストVIIIを心おきなくプレイするために「人間の本性を考える」(中)(下)を読みました。中巻の前半は空白の石版でなくても人生の意味と道徳が生き延びることについて、で、面白いけど、僕はこの辺の話は何回読んでもやっぱりよくわからん、善いことと悪いことは感じるけど他の人とについてはどうなの、遺伝的にそういうのがない人もいるみたいだし、自分が嫌だということ以外でどう他人の行動にけちをつける根拠になるのかとかわからん……と、思った。本当に読んだのか……。
下巻は政治、暴力、ジェンダー、子育て、芸術について。特に、子育ての話は驚愕。エリック・タークハイマーという心理学者さんの行動遺伝学の三法則が紹介されてるんだけど、こんなの。P175。
- 第一法則:人間の行動特性はすべて遺伝的である。
- 第二法則:同じ家庭で育った影響は、遺伝子の影響より小さい。
- 第三法則:複雑な人間の行動特性にみられるばらつきのかなりの部分は、遺伝子や家庭の影響では説明されない。
じゃあ何なのかというと、仲間集団が重要な役割を果たしてるんじゃないかとか、書いてある。そう言われるとそういう気もする。まぁ三歳頃の記憶は0なのでわからんが……。
面白いのは「空白の石版」を信じている人たちから行動遺伝学に対して行われた攻撃について。この本は(僕にとっては)知らなかったことばかり書いてあって楽しいのだけど、論争やその周囲の人たちに関するジョークや皮肉も痛快で素晴らしいです。
芸術についてはここが好き。P243。
私がとくに気に入っているのは、この説を弱めたバージョンで、それは、芸術の制作と所有には、(有望な配偶相手に限らず)ほかの人びとに、自分の(遺伝子の質だけでなく)ステイタスを印象づけるという機能もある(これが唯一の機能ではない)という考えである。
括弧が多い。僕はこの考えにとらわれすぎていて、今年の頭にそれについて真剣に日記に書いたら「うざったい」とコメントをつけられました。いまだにそれを根に持っています。最近もファッション日記がどうとかいっていましたが同じ内容です。iPodもか……。同じ話ばかりだ……。
んー、でもサブカル嫌いとか、一部のオタクがオタクのくせに高尚な振りをしててむかつく、文章が難しいだけで空疎じゃん、固有名詞大杉で意味わかんねぇしってのも根は同じかなぁと思うのでみんな一緒ですよね! 違う!?
美しいものは美しい、ってのもカウンターで言ってるだけなんじゃないの、と疑いだせばきりがない……。