恋愛日記に挑戦(1)

いまとなってみれば、恋愛病(ロマンティック・ラヴ)の病理学的性質は、あまりにも明らかであろう。今日RLS(恋愛症候群ロマンティック・ラヴ・シンドローム)の名で知られる疫病は、二十世紀全般に蔓延した業苦であり、あらゆる社会的障壁を突破し、あらゆる年齢・階級・社会的集団に属する人々に感染していった。
(飛ばします)
二十世紀のポピュラーソングはしばしば愛を病気や薬物にたとえ、治療を促すメッセージをさしはさんでいたものだった。

『この不思議な地球で 世紀末SF傑作選』巽孝之 編 「ロマンティック・ラヴ撲滅記」パット・マーフィー/小谷真里訳

RLSはウィルス性の疾病であった。2001年には原因となるウィルスが発見され、遂には撲滅される事となる、という設定の短編ですが、残念な事に現実にはいまだRLSウィルスは発見されていません。
僕も常々、RLの異常な唐突さ、焦燥感、(稀にもたらされる)多幸感などはいかにも不自然であり、そこにはなにか陰謀か工作のようなものが存在しているのではないか、と思っていて、なるほど、たしかにあれがウィルス性のものであるならば納得できる、動悸の異常や体温の上昇などはいかにもウィルスが働きそうな悪事であるし、全ての時代を通してRLSが流行していたわけではない、というより、むしろ現代に特有の症状である点も、本来人間に備わっている性質ではなく、外部の要因によってそれが引き起こされている事の証拠ではないだろうか。つまり、これはSFではなくて実は本当の話なのでは? とまで思った。
つまり元々中に存在していた欠陥ではないか、それが表に出るかどうかは自然かどうかとは関係ないのであり、僕は陰謀論を捨てて現実に向かい合わなければならない。
つまり、虫歯と同じように、生活様式の変化によって引き起こされたものではないか、自然か自然でないかなど問題ではなく自分にとっての作用でもってそれを判断しなくてはならない。

恋愛エッセイに挑戦(1)
オタク → いいとこどり

(1)
まぁしかし、いくらRLが不自然だからと言って、いきなりウィルス、陰謀のせにしようとするのはおかしい。たしかに、友愛、兄弟愛と違って随分理不尽な面が大きいように思われる*1。つまり、動物はそこまで継続して狂わないようだからだ。しかし、自然で無いように見えるけど全然自然、ということはあって、僕は歯の悪くなりやすさは異常だと言う事をいつも思う。なぜ歯は普通に生活しているだけで壊滅的な打撃を受けてしまうのか。普通に生きているだけでかい馬手的なダメージを受ける器官、歯。しかしこれは歯が不自然である事を示しているわけではなく、今の環境が歯意外にやさしすぎる、もしくは、自然に生きてると健康になるという思い込み、もしくは健康な人は自然に生きてきた、という思い込みを示しているに過ぎない。RLもだから人間にとっては全然自然なものであるかも知れず、その不自然さを示すためにウィルスを導入すると言うのはどういうことなのか。もしくは依存度が低い生活に移ったから、特別強く結びつく事に意味があるのかとか。ちなみに、このウィルスは12世紀から共生しているそうだから、8世紀じゃ自然になったとはいえないのか。つまり他にも不可欠に不可欠な微生物は沢山居るからだ。
自然かどうかとは関係なく、大変影響力があるので有効に利用したい、という話で、もてたい、というのとも少し違う。
容貌とかに以上に惹かれる仕組みに対する不快感はある(惹かれること自体は楽しい)。わけがわからないから。
つまり、自然でないと思う事によってそれを単純に切り捨てる方法がある、という気がするがそうではなく、きちんと考えて選択しようということである。が、その不意打ちは圧倒的なので、捨てようと思って捨てられるものではない。
主人公は結局、RLを断つ事によって寂しさが鳴り、自ら命を絶つ。

(2)
それでまた結婚の話になるんだけれども、婚姻を決めた時点では今後一切配偶者以外の因子によるRLSが自分には訪れない、訪れてもそれを気取られるようなことは無いし、行動に移す事も無いと言う事を確信しているはず、だと私は思っているので、だからRLSを避ける事は十分に可能だと思われているという事である。失敗も多いようだから、実際に可能かどうかはチャレンジするまでわからないけれども、かなり困難であるにしろ不可能な事だとは思われていない。
デメリットのほうが大きいとなれば完全にRLを捨てると言う選択肢もありうる。あれは電撃的に訪れるので防ぐのは不可能だというかもしれないが、魅力的な異性がいそうな場所に近付かない(同性に魅力を感じるなら同性にも)、万が一どうしてもいくらか接触しなければならない場合は情けない、ネガティヴことばかり積極的に言い嫌われる、アイドル(二次元、一次元もあり)に没頭する、自分の駄目なところに意識を向けて殻に閉じこもる等の手段でRLの脅威から隔絶されて安穏に生活している人も大勢居るわけで、大体が今の私の状態だってそう変わらないわけである。

つまり、結婚する事によってそれを捨てている人が沢山居るわけだし、捨てると言うのはおかしな事ではない
結婚するためにRLしているわけではない
パチスロ止めるかどうかと同じくらいには真剣に検討する必要がある。

(3)
衝立見つめる事件

(4)
いいとこわるいとこについて考えようと思うんだが、これははっきり言って正確な判断を下す事が出来ない。つまり、熱狂状態にあるときは、なんて退屈で色の無い日常を生きていたんだろう、とまで思うのであって、これは詩の形で残っているから間違いない。間違いないんだが、合法的である。つまり、通常からは想像できないので評価するなど出来ない。枠が違うから。終わり。
最後まで読んだ人がいたらメールください。なんかあげます。

*1:これは単に僕の友愛経験不足から来る単純な印象のせいかもしれない。勿論、それはRL経験が豊富である事を示唆しているわけではない。