動物園について

動物園なんて、ほとんど動かない獣が檻の中に居るだけで全然楽しくないじゃないか。檻の中の動物を我々人間に見立てて歌詞を捻ったりするのにはいい場所かも知らんけど。
と、昨日まで思っていたのですが、実際に行って見ると予想外に楽しく、良く考えたら私は一度も動物園に行った経験が無かった。もしかしたら、ほんと小さい頃に一度くらいは連れて行かれたかもしれないけど、記憶には無い。普通は子供が行きたがらなくても親が義務感で一度くらい連れて行きそうなものだけど、うちの親は「シートン動物記」を愛読していた小学校低学年の私に「ファーブル昆虫記」をプレゼントするくらい動物について無知だったから、動物園に連れていこうなどと考えもしなかったんだろう。「シートン動物記」と「ファーブル昆虫記」は名前こそ対っぽくなっているけれども内容には全く関連も類似も無く、「シートン動物記」は「狼王ロボ」などの動物を主人公にした物語であるのに対し、「ファーブル昆虫記」はファーブルさんがフンコロガシなんかを観察していた時の記録です。主人公のカブトムシがオオクワガタと縄張り争いをしたり、一匹の雌コガネムシを争ったりする心躍る物語を期待していた私は昆虫記を読んで大変落胆しました。年に一度しか貰えない誕生日プレゼントが昆虫の観察記だなんて。よく時期外れの反抗期に突入しなかったもんだなぁ、と感心します。
動物はオオアリクイとか猿が可愛かった。やぎ山という山どころか岡レベルにも達していない盛り上がった場所があって、山羊、羊、豚(猪?)に触れた。私は山羊を見るのも初めてだったので、これがよくジョークの中で獣姦の犠牲者になっている山羊という動物か……、と思いながら山羊を撫でていました。そんなに性的魅力に溢れている感じではなかったので安心しました。
そういうわけで動物園はとても面白い所だった。でも象だけは期待はずれだった。一番最近見た象がロードオブザリングの象だったので、あれに比べると全くの迫力不足で、レゴラスだったら一射で十匹程度は殺せそうな体格の象しか居ない。という感想を漏らしたら、LORの象は象ではなくてエレなんとかいう架空の動物ですよ、と訂正された。なるほど。