面白キャラについて

二巻以降に登場する面白キャラについて考えていたんですが、たとえばこういうのについて。

  • 意識を演算するのに特別なコストがかかるため、(他人が)コストを支払ったときにしか存在しない人

なにをいうとるんや! みんなヒトサマの御蔭で生きていけるんやで、当然やないか! そうでなければお前らなんか一秒だって生きられへんで、ということではない。コストが支払われない間、他人からみれば単に存在していない。当人にとっては、次にコストが支払われるまで突然何百年か過ぎていた、いま、起こったことをありのまま話すぜ!! という感じ。
存在しない間、物理的にはどうなっているのか、という明確な問題があるので、真っ当に登場させようと思ったら、物語を駆動させるに足るくらいの意識が共用の演算装置上に存在している世界を舞台にしなければいけないのでありその時点でいろいろハードルが高い。時々停止/一時的に消失してしまう人でも無理なく楽しい学園生活が送れる、それが無理でもそのこと自体に記述上のリソースを割かないですむ世界はないものか。ありがちなのは、ある端末が起動されたときにだけ応答する昔の名探偵のコピー、とか、前に口寄せされたときはまだ小僧だったのに今は伝説の三忍か、的なことをいう召還獣の類、というのが条件に当てはまるんだけども、それらはまだ人間じゃないというか、出来れば、停止すること自体は誰にでもありえるが、通常コストが不足することはありえない、という状態が望ましい。あと、口寄せとかはしたくない。
ジャンル小説のすばらしさというのは、現実には存在しない理屈やなんかを物語の都合が良いように取捨選択、蓄積していって、それらをどんどん説明不要にしていくところだなぁ、と思っていて、たとえば蜘蛛にかまれたからスパイダーマンになるとか超意味不明だし噴飯ものだ!! と思うけど、まぁ、アメコミだしありかな、とか、殺人事件を捜査する探偵、とかです。つまり、現実のありさまは物語にとって都合が悪いので、都合よく改良した世界を舞台にし続けることで物語を語りやすい世界が誕生する、というイメージで、まぁそんなことはどうでも良いんですが、ラ☆ノベはその辺がグルー世界っぽいというか、好きなジャンルからルールを借りてきてくっつけてよさそうな感じがするので定義上フォーマットとして最強ではないか? だから別に何の説明もなく、CPU時間が買えなくなったので世界から消えている、というようなことを書いても良いのではないか? と思うんだけど、本当はあまり読んだことがないのでよくわかりません……。